【ソウル聯合ニュース】情報機関・国家情報院(国情院)による大統領選挙介入疑惑の捜査を担当するソウル中央地検特別捜査チームの尹錫悦(ユン・ソクリョル)前チーム長(驪州支庁長)は21日、国会法制司法委員会のソウル高検・地検に対する国政監査に証人として出席した。
 尹氏が同疑惑をめぐる公訴状の変更申請に関する報告をしなかったとの理由で特捜チームの業務から外されたことをめぐり、捜査に対する圧力の有無について与野党が激しく対立した。
 最大野党・民主党はさらに韓国軍サイバー司令部の一部の要員もソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)での世論操作を通じて大統領選に介入したとの疑惑も取り上げ、国家権力機関が総力を挙げて大統領選に介入したと主張した。
 同党の金ハンギル代表は最高委員会議で尹氏が捜査から外されたことについて「捜査に対する明白な外圧であり、妨害だ」と批判し、捜査チームを事実上解体しようとの意図があると主張した。2007年の南北首脳会談議事録の原本削除疑惑で守勢に立たされていた同党が一気に反転攻勢に出たかっこうだ。
 一方、与党セヌリ党は、民主主義の手続きを踏んだ選挙の結果さえ否定し、政策論争そっちのけで政争に明け暮れていると民主党を批判。尹氏の手続きの手法が関連法に違反していたと強調し、サイバー司令部の選挙介入疑惑については捜査の行方を注意深く見守っている。
 セヌリ党の鄭宇沢(チョン・ウテク)最高委員は「大統領選を否定する雰囲気をつくることは国民を分裂させ韓国の発展に大きな障害を引き起こす」と批判している。

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