【ソウル聯合ニュース】韓国政府は9月5~6日にロシアで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせ日本と首脳会談を開催することについて、実質的な会談を行える環境が整っていないと判断したようだ。G20首脳会合で朴槿恵(パク・クンへ)大統領と安倍晋三首相による個別会談は実現が難しくなった。
 韓国政府関係者は21日、「首脳会談をするためには(両国政府間で)事前作業がなければならないが、(開催する方向で)進めている状況ではない」と述べた。また、「日本もそれほどは期待していないと思う」と説明した。
 韓国政府が来月の韓日首脳会談の開催が困難と判断したのは、安倍首相など日本の政治家の歴史認識をめぐる問題をひきずっているためとみられる。
 ただ、外務省の伊原純一アジア大洋州局長が22日に訪韓する予定で、両国間の具体的な調整が行われるかが注目される。
 岸田文雄外相は19日夜、李丙ギ(イ・ビョンギ)駐日韓国大使と会談し、G20首脳会合を含め秋に開催される多国間首脳会合を機に、両国の首脳が会うことを希望するとの立場を伝えたという。
 これに対し、韓国外交部の趙泰永(チョ・テヨン)報道官は20日の定例会見で、日本との首脳会談について「具体的に決まったことはない」と述べた。趙報道官は「光復節(日本植民地支配からの解放記念日)に靖国神社参拝が行われた」と指摘。また「戦没者追悼式で(アジア諸国への加害責任に言及しなかった)日本首相の式辞内容に非常に注目している」と述べ、歴史問題をめぐる動きが首脳会談の開催に影響を与えることを示唆した。

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