【バンダルスリブガワン聯合ニュース】韓国政府当局者は30日、ブルネイの首都バンダルスリブガワンで開幕した東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会合に合わせ、韓国外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官と岸田文雄外相が7月1日に会談を行うと正式発表した。
 両国の外相会談は朴槿恵(パク・クンヘ)、安倍晋三両政権発足後初となる。当初4月に日本で予定されていた外相会談は麻生太郎副総理ら閣僚の靖国神社参拝に反発し、尹長官が訪日をキャンセルしたため中止となった。
 その後も歴史認識問題や従軍慰安婦問題をめぐり日本の責任を否定する政治家らの発言が相次いだため、両国の外相が出席するASEAN関連会合で会談が実現するかは不透明だった。尹長官は27日からの朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の中国訪問に同行するため出国する時点でも外相会談を行うかについて決定できなかったとされる。
 政府消息筋は会談開催に合意した背景について「歴史問題には厳しく対処し、それ以外の分野では協力するというのが政府の原則」と説明した。
 今回の会談では両国関係の安定について包括的に協議される見通しだ。尹長官は歴史認識問題をめぐる日本の政治家の言動が韓日関係を損なっている点を強調し、岸田外相は歴史認識問題に対する日本の立場を説明するものと予想される。
 ただ、会談の時間は30分程度とみられ、深い議論はできない見通しだ。韓国の一部からは日本が態度を改めない状況で外相会談を開催することに批判の声も上がる。尹長官が訪日を取りやめても歴史認識問題に大きな変化がみられなかったため、急いで会談を開催する必要はないとの認識によるものだ。
 7月の参院選や8月15日の光復節(日本植民地支配からの独立記念日)などを控え今後、歴史問題が再燃する可能性もある。

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