【ソウル聯合ニュース】国際保険会議(IIS)のソウル総会(第49回年次総会)は最終日の19日、各国の保険業界のリーダーが変動性の高まる自然災害に対する再保険会社の経営戦略について話し合った。
 韓国再保険会社のコリアンリーの元鍾珪(ウォン・チョンギュ)社長はこの日午前、ソウル市内のホテルで開かれた「世界再保険リーダー委員会」で、「韓国は自然災害による経済損害額が増加傾向にあるが、保険会社と保険契約者による事前リスク管理の強化で経済損害額対比の保険損害額の割合は減っている」と述べた。
 元社長は韓国の自然災害は集中豪雨が一番多く、大雪、波浪、台風、強風の順で頻度が高いが、自然災害の規模の面では台風、集中豪雨、大雪の順と分析した。
 元社長によれば、韓国内の台風と集中豪雨による年間経済損害額は約160億ドル(約1兆5200億円)、保険損害額は約2億ドル。「台風と集中豪雨がもたらす保険損害額は全体の経済損害額の約2~3%を占める」と話した。
 また韓国の自然災害による保険損害額が経済損害額の6%水準に達することから、台風と集中豪雨が自然災害絡みの保険損害額のほぼ半分になると説明した。
 元社長は「自然災害に対する的確なリスクモデルがないため、保険引き受けに支障がある」と指摘した上で、再保険の加入を通じた事後のリスク管理ではなく事前の保険引き受けの過程でリスク管理の経営戦略を立てるべきだと提案した。
 16日から開かれた同総会のテーマは「保険の未来:グローバルトレンド活用のための産業再編」。約50カ国・地域から保険会社の最高経営責任者(CEO)や学者ら約450人が参加した。
国際保険会議は1965年に設立された世界最大で最高権威の国際保険団体。92カ国・地域の保険会社や関係機関とその関係者、学者ら約1000人が加盟している。
韓国では生命保険協会、損害保険協会のほかサムスン生命保険、ハンファ生命保険、教保生命保険、サムスン火災海上保険、現代海上火災保険、LIG損害保険、コリアンリーの7社が登録されている。
国際保険会議は1987年にソウルで第23回年次総会を開催しており、今回は26年ぶりの開催となった。

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