【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の従軍慰安婦問題を世界に知らせようと、韓国で元慰安婦の証言を英語に翻訳する作業が進められている。韓国の翻訳専門家と英語のネイティブ監修者、市民ら4人が活動団体を結成し、昨年12月から証言集の制作を進めている。
 慰安婦問題の解決を求めて毎週水曜日にソウルの日本大使館前で開かれている集会などを通じて知り合った4人は、同問題を国際社会にありのまま伝えるためには被害者の生の声が載った英語の記録物が必要だとの思いで一致した。
 今年3月に韓国人権財団から資金援助を受けた4人は、慰安婦被害者登録が始まった1991年以降に収集された234人の証言のうち、6人の証言を既に全文翻訳した。約30人についてはその生涯と経験の要約・整理を終えた。
 ここには14歳の時に旧日本軍に脅され、中国や東南アジアに送られた金福童(キム・ボクドン)さんも含まれる。80代の金さんは最近、慰安婦だった時期の経験を伝えるために日本を訪問している。4人は当時の金さんらの過酷な経験を伝えるために用語やニュアンスに特に気を使って翻訳を行っている。
 慰安婦問題をめぐり日本の政治家や右翼団体が「妄言」を続けるなか、法的、学術的、政治的に事実を追究しようとする際、国際的に通用する体系的な記録物が必要だとされる。
 その意味で、英語による証言集に寄せられる期待は大きい。慰安婦問題の解決を目指す市民団体「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」の関係者も「日本語の資料は比較的多く残っているが、英語の資料は必要性が高いにもかかわらず不足している」と話す。
 証言集は挺対協や大学の研究センターなど必要な機関と共有してウェブサイトに掲載される予定。書籍としての出版するために英語圏の出版社とも協議しているという。

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