【ソウル聯合ニュース】初の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)」(KSLV-1)打ち上げ成功を受け、韓国の宇宙開発事業が軌道に乗ると、韓国のロケット技術は2016~2017年ごろに北朝鮮を上回るとみられる。
 韓国の航空宇宙研究院関係者によると、当局は羅老の継続事業として推力75トン級エンジンの燃焼実験を早ければ2015年に実施する計画だ。羅老宇宙センター発射台付近に設ける燃焼実験設備の完成も2015年以前に前倒しする。同設備は現在、基礎工事が行われている。
 燃焼実験に成功すると、2016~2017年に75トン級エンジンを使用したロケットを生産し、約50キロの小型衛星を搭載、試験打ち上げを実施する予定だ。
 航空宇宙研究院幹部は「現時点では北朝鮮が30トン級液体エンジンを独自開発し、打ち上げに成功したため、(ロケット技術が)韓国より進んでいることは否定できない」としながらも、「75トン級の打ち上げに成功すると、北朝鮮より優れた技術を確保したといえる」と述べた。
 北朝鮮は昨年12月12日、ロケット第1段目に30トン級エンジン4個を束ねた推力120トン級のロケット「銀河3号」を打ち上げ、衛星「光明星3号」を軌道に乗せた。
 航空宇宙研究院と専門家によると、黄海で引き揚げられた「銀河3号」の残骸などを分析した結果、エンジンは27トン級のメーンエンジンと3トン級の補助エンジンを使用した形。旧ソ連が開発し1960年代に第三世界へ普及したスカッドミサイルを原型としている。専門家らは旧型のエンジンのため、推力をさらに高めるのは事実上不可能と指摘する。
 韓国が製作した30トン、75トン級エンジンは試作品が完成している。ただ、国内に燃焼実験を実施できる設備がなく、十分な性能テストや改良などは進められていない。予算などを確保できれば、2015年までに燃焼実験設備を整え、1~2年内に試験打ち上げを実施できるという。
 韓国当局は75トン級エンジン4個を束ね、2020年前後に300トン級ロケット(KSLV-2)を打ち上げる方針だ。

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