韓国の経常収支　昨年は黒字幅が過去最大に

【ソウル聯合ニュース】韓国の2012年の経常収支が過去最大の黒字を記録した。
　韓国銀行（中央銀行）が30日に発表した昨年の国際収支（速報値）によると、昨年の経常収支は432億5000万ドル（約3兆9250億円）の黒字だった。黒字幅は前年に比べ171億8000万ドル拡大し、2009年（260億7000万ドル）を上回り過去最大となった。
　経常収支は1998年以降、黒字が続く。2008年にはリーマン・ショックのあおりで32億ドルまで落ち込んだものの、黒字を維持した。
　昨年の黒字幅が大幅に拡大したのは、サービス収支が14年ぶりに黒字転換し、商品収支（貿易収支に相当）の黒字幅も拡大したため。
　商品収支をみると、輸出は先進国の景気減速にもかかわらず、石油化学や自動車、自動車部品、携帯電話などの製品と、新興国向けが好調で、5527億2000万ドルと小幅増加した半面、輸入は5142億7000万ドルで1．1%のマイナスに転じた。商品収支の黒字幅は384億5000万ドルで、前年（316億6000万ドル）を上回った。
　サービス収支は、前年の赤字（58億5000万ドル）から昨年は26億8000万ドルの黒字に転換し、過去最大だった1987年（34億7000万ドル）以来の高水準となった。
　活発な海外受注により建設サービスが167億5000万ドル、輸送部門も105億5000万ドルと、黒字幅がそれぞれ拡大したため。また、韓流ブームを背景に韓国を訪れる外国人観光客が増加し、旅行収支の赤字幅が58億7000万ドルに縮小した。
　所得収支の黒字幅は48億9000万ドルに増えた。
　一方、昨年12月の経常収支は22億5000万ドルの黒字だった。11か月連続の黒字だが、輸出減が響き8か月ぶりの低水準となった。商品収支は黒字幅が20億3000万ドルに縮小、サービス収支は3000万ドルの黒字に転じた。所得収支は6億4000万ドルに増えた。