【ソウル聯合ニュース】朴槿恵(パク・クンヘ)次期韓国大統領が、日本の安倍晋三首相が派遣する特使との面談の日程を調整しているもようだ。
 安倍首相は就任前の20日、日韓議員連盟幹事長の額賀福志郎元財務相を22~23日に特使として派遣し、親書を渡す意向を伝えてきたが、朴次期大統領との日程が合わず、面談は実現しなかった。
 双方は面談の日程を安倍首相就任後に決めることで調整を行ってきた。29日ごろにも面談が実現するとの観測も出ている。
 朴次期大統領側の関係者は聯合ニュースの電話取材に対し、「もう少し日程を調整してから会う。双方の日程が合わなければならないので調整作業を続けてきたが、ほぼ最終段階に入った」と説明した。
 ただ、調整に時間が掛かっている背景には、朴次期大統領が安倍首相の特使と面談する場合の政治的負担があるとの見方もある。安倍内閣には、日本による周辺国侵略や旧日本軍の従軍慰安婦問題、独島問題と関連し、過去に問題発言をした極右政治家らが入閣したため、朴次期大統領が特使と早期に面談しても実益がないという理由からだ。
 むしろ韓国政府に負担を与えたり、外交面で韓日対立の新たな火種になりかねないとの指摘もある。
 朴次期大統領は、大統領選候補として先月初めに行った記者会見で、独島問題に関し「独島は歴史的、地理的、国際法的に大韓民国固有の領土で協議の対象ではない」との認識を示した。韓日両国の健全な関係発展に向けては友好国の日本がこの点を直視しなければならないと述べた。

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