【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)第1書記への忠誠心を基準に軍指導部の大幅な交代を進めていることが29日、分かった。
 金第1書記は4月に人民武力部長に任命された金正覚(キム・ジョンガク)次帥をわずか6か月で更迭し、後任に軍部強硬派の金格植(キム・ギョクシク)大将を任命したという。金大将は韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件と延坪島砲撃事件を主導した軍部内の代表的な強硬派として知られる。
 青瓦台(大統領府)高官は聯合ニュースの電話取材に対し、「金第1書記が自身に対する忠誠心を基準に、軍首脳部を入れ替えている兆候が明確だ」と明らかにした。同高官は北朝鮮軍部の状況について、「すでに軍団長級を大幅に入れ替えた上、人民武力部長を任命後6か月で更迭したということはただならぬ事情があるようだ」との見方を示した。
 最近は、70~80代が中心となっていた軍団長級幹部の30%以上が入れ替わり、40~50代が前面に登場するなど、金正恩体制下の北朝鮮で大々的な世代交代が行われたとみられる。
 韓国の情報当局は、金第1書記が自身の基盤構築に向け、忠誠心を基準に大々的な粛清や人事を断行したことで、軍をはじめとする北朝鮮内部に動揺が生じていると判断している。
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