【ソウル聯合ニュース】現職検察幹部の収賄事件などで史上最大の危機に陥っている韓国検察の内紛が深刻化している。検事総長が日本検察の特捜部に相当する大検察庁中央捜査部長への監察を指示し、中央捜査部長は監察実施に反発している。背景には検事総長の退陣や中央捜査部の廃止などが絡んでおり、事態の展開によっては検察組織全体が大きく揺れる可能性がある。
 大検察庁監察本部は28日、収賄容疑などで逮捕された幹部検事にマスコミ対応などについてアドバイスしたとして、中央捜査部長への監察に着手した。検察が中央捜査部長の監察を実施するのは初めて。
 中央捜査部長は逮捕された幹部検事は大学の同級生であり、友人としてアドバイスしたと主張。「受け入れられない」として強く反発している。また、検察の改革について議論する中で意見対立があったことを明かし、監察の背景には中央捜査部の廃止などをめぐる検事総長との対立があることをほのめかした。今後、不当な措置には屈せず、「適正に対応する」としている。
 韓国検察は19日、ソウル高検の幹部検事を捜査対象者らから計約9億ウォン(約6765万円)を受け取ったとして逮捕した。24日には新人検事が捜査対象の女性容疑者と取調室内などで性的な関係を持ったとして同検事を拘束するなど、相次ぐ不祥事で世論の厳しい批判を受けている。
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