【ソウル聯合ニュース】韓国と北朝鮮が経済協力事業を行う北朝鮮・開城工業団地に韓国政府が50億ウォン(約3億9700万円)余りを投入し、消防署を建設した。
 統一部関係者は23日、「先月、開城工業団地に消防署が完成し、来月には稼動する予定だ」と明らかにした。
 開城工業地区管理委員会の建物内にあった既存の消防派出所は、今回建設された消防署に移転統合される予定だ。
 韓国政府は消防能力拡大のため、昨年11月から消防署新築工事を開始した。現在の消防人員は36人(韓国側4人、北朝鮮側32人)、消防車両8台で、これを段階的に拡大していく計画だ。
 新築された消防署は開城工業団地総合支援センター隣に地上3階、地下1階の規模で建設された。
 また26億ウォンの予算を投じ、8月から工事を開始した救急医療施設も来月完成する予定だ。この救急医療施設は開城工業地区管理委員会別館の建物を改築したもので、来年1月から韓国の病院に委託して運営される。
 救急医療施設は基本的に韓国側の労働者を対象とするが、緊急時には北朝鮮側の労働者も受け入れる。
 ただ、韓国政府は二つの施設の完成を記念する完工式の開催について腐心している。
 南北経済協力の現場であるため、南北が合同で完工式を開催するのが自然な流れだが、南北関係が悪化しているため北朝鮮側は当局間の接触を避けている。
 8月末、開城工業団地内の施設完成を祝う完工式を韓国側が提案したが、北朝鮮は応じなかった。

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