【ソウル聯合ニュース】政府系シンクタンク・韓国開発研究院(KDI)の全洪沢(チョン・ホンテク)研究委員は20日、「東アジアの経済統合」をテーマにしたKDI主催の国際セミナーで、韓国は東アジアの経済統合に向け、知識や企業家的リーダーシップを活用し「ソフトパワー」を発揮すべきだと主張した。
 韓国は軍事力や経済力などの「ハードパワー」を発揮して地域統合に影響を与えるほどのリーダーシップを備えていないため、「政治的企業家」の役割を果たすべきだとの指摘だ。
 全研究委員は、ソフトパワーを活用して東アジアの統合を果たすには、地域統合に好意的な世論を誘導し、統合の遅れに伴うリスクと統合の効果を提示すべきだと強調した。特に、東アジアは欧州統合の初期に比べて安全保障利益を共有できていないとし、統合を促進する経済、政治、外交、環境、社会、文化などさまざまな分野の交流活性化が必要だと指摘した。
 また、東アジアの統合は韓日中と東南アジア諸国連合(ASEAN)の全てにとってプラスとなり、域内生産ネットワークの強化による波及効果を考えると、統合の効果はさらに高まるとの見方を示した。

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