【ソウル聯合ニュース】サムスン電子が既に投資を縮小させていることが18日、分かった。7~9月期の半導体や液晶パネル(LCD)など生産施設への投資額は4兆5000億ウォン(約3345億円)台と2四半期連続減少し、2010年1~3月期以来の低水準となった。業界では、サムスン電子が世界的な景気低迷の長期化に備えて対応に乗り出し、来年もこうした傾向が続くとみている。
 金融監督院の電子公示システムに掲示されたサムスン電子の7~9月期の報告書によると、1~9月期に執行した施設投資金は18兆4834億ウォンで、このうち7~9月期に執行した金額は4兆5354億ウォンだった。1~3月期の7兆7593億ウォン、4~6月期の6兆1887億ウォンに比べ大幅に少なく、四半期ベースでは2010年1~3月期(4兆1415億ウォン)以来の低水準となった。
 7~9月期の投資金額を分野別にみると、半導体が2兆2868億ウォンにとどまり、減少傾向が強まった。1~3月期(5兆7551億ウォン)の約40%にすぎない。4~6月期(3兆9390億ウォン)と比べても減少した。
 LCDへの投資額も1兆669億ウォンで、1~3月期(1兆2796億ウォン)、4~6月期(1兆3230億ウォン)に比べ縮小した。
 サムスン電子の7~9月期の投資額が大きく減少したことを受け、業界では世界的な景気低迷に備えていち早く対応し、危機管理に取り掛かったとの見方を示している。投資規模の縮小に伴い、サムスン電子が25兆ウォン規模の今年の施設投資計画を達成するのは容易ではないとの見通しも出ている。
 サムスン電子は来年度の投資規模を含め事業計画を準備中だ。来年は今年よりも投資が減少するとの見方が広まっている。同社関係者は「投資規模は市場の状況に合わせるのが原則だ。今のところ保守基調を維持するしかないだろう」と話している。


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