【ソウル聯合ニュース】韓国大統領選(12月19日投開票)への出馬を表明している無所属の安哲秀(アン・チョルス)候補側は14日、最大野党・民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補側との候補一本化の方法をめぐる交渉を当面、中断すると明らかにした。
 安候補側の柳敏永(ユ・ミンヨン)報道官は同日の会見で、安候補が譲歩し次期大統領選を狙うという「安候補譲歩論」は話にならないとした上で、「文候補側にできるだけ早く措置を取るよう求めたが、まだ誠実な返事がない。当面、一本化に向けた交渉は中断される」と発表した。
 一本化の方法をめぐる交渉は12日に始まったばかり。両候補の関係者3人ずつで構成された実務団の初顔合わせと最初の協議が行われた。
 安候補側のある関係者は、初協議が始まるときに文候補の政務特別補佐官を務める白元宇(ペク・ウォンウ)元国会議員が交流サイト「フェイスブック」に安候補側の李泰珪(イ・テギュ)未来企画室長を中傷する内容を書き込んだと話している。
 また、安候補側は、統合民主党の国会議員がラジオ番組で、「両候補のテレビ討論が可能だ」などと発言したことについても、「公式発表の内容以外の意見は出さないという合意を違反した」と指摘した。
 安候補側の実務団は交渉過程での問題点について話し合い、交渉中断という結論を下し、安氏にも報告した。
 両候補は候補者登録日(25~26日)前の一本化で合意している。交渉中断により大統領選の最大の焦点でもある野党陣営の候補一本化は岐路に立たされることになった。
 柳報道官は「文候補側の言葉と行動が異なる。損得勘定で安候補に勝とうとするのではなく、真の政権交代に向け努力しているのか疑問だ」と指摘した。
 その上で、「文候補側の目に見える措置があれば、いつでも交渉に応じる準備が整っている」と述べた。双方の経済福祉政策チームと統一外交安保政策チームの会議は予定通り行うという。
 一方、安候補側の交渉中断の発表について、文候補は訪問先の釜山で記者団に対し「万一誤解があるのなら解消に向け最善の努力を傾ける」と述べた。
 安候補側のウ・サンホ広報団長も「今後、さらに注意を払い、少しの誤解もないよう万全を期す」と話している。

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