オバマ米大統領再選　韓米関係も再出発＝課題山積

【ワシントン聯合ニュース】オバマ米大統領の再選で韓米関係も新たな転機を迎えそうだ。12月に韓国大統領選が行われると、両国は新たなスタートを切ることになる。　
　オバマ大統領は4年間、朝鮮半島問題で韓国の主導的な役割を認め、韓米同盟に大きな関心を示したため、両国関係は大枠で従来の友好的な基調を維持するとみられる。

　オバマ大統領はアジア・太平洋地域を外交の中心軸にする外交戦略を打ち出している。国際社会のG2（二大国）として浮上した中国との関係設定を課題に掲げている同戦略を実現するためには、必然的に韓国との協力が欠かせない。両国関係は来年以降、さらに拡大・深化すると予想される。
　ただ、楽観はできない状況だ。とりわけ、韓国大統領選の結果が大きな影響を与えるとみられる。大統領選の有力候補は現政権より柔軟な北朝鮮政策を掲げている。このため韓米両政権の北朝鮮政策の温度差が問題を引き起こすことも考えられる。野党系候補が当選した場合、北朝鮮政策を急速に転換し、米国との足並みが乱れる可能性も排除できない。
　また両国間には処理しなければならない課題が山積している。最も重要な問題とされるのが在韓米軍の防衛費分担交渉や原子力協定改定交渉だ。両問題をめぐっては両国の溝が大きく、実務協議が進んでいない。
　深刻な財政赤字を解決するため国防費を大幅に削減しなければならない米国としては、韓国の防衛費分担金の増額が必要な状況だ。核の不拡散を主張しているため、韓国のウラン濃縮・再処理要求を受け入れるのは困難だ。
　ワシントンの消息筋は「韓米関係の持続的な発展のため、来年初めまで率直な話し合いが必要だ。中国や北朝鮮政策に対する緊密な調整が求められる」と述べた。