【ワシントン聯合ニュース】6日に投票が行われる米大統領選でオバマ大統領と共和党のロムニー候補のどちらが当選しても、米国の朝鮮半島政策の基本的枠組みは維持されると専門家らは予測する。両候補とも基本的に韓国に友好的で、北朝鮮には原則的で強硬な政策を堅持しているためだ。
 両国の同盟関係や自由貿易協定(FTA)、人的交流の強化など、現在の韓米関係の基調は維持されると予想される。大統領選前に発表された新たな政策大綱をみると、両候補とも韓国を含むアジア・太平洋地域を外交の中心軸と規定している。また、北朝鮮の核兵器開発を阻止するため確固とした政策を主張している点も共通する。
 2009年に大統領に就任した際にもオバマ氏は北朝鮮に対する「果敢なアプローチ」を主張した。ただ、北朝鮮の度重なる挑発を受けて以降は、韓米協調を最優先とした朝鮮半島政策をとってきた。
 実際の外交舞台ではオバマ大統領の対北朝鮮政策は事実上、迷走しているとの批判の声も上がっている。オバマ氏が再選を果たしても韓国との強力な同盟関係を軸に、北朝鮮に対し圧力と対話を同時に進める戦略を維持するとみられる。
 民主党は政策大綱で、北朝鮮の核兵器・核物質移転を米国と同盟国に対する深刻な脅威と定めた。オバマ氏が再選を果たした場合、イランとともに国際社会における核の非拡散体制を脅かす北朝鮮の核問題解決に向け、より強力な措置に乗り出す可能性がある。
 一方、共和党のロムニー候補が当選した場合、北朝鮮政策は非常に強硬になる可能性がある。ロムニー候補はたびたび北朝鮮をイラン、キューバ、ベネズエラなどとともに国際社会の平和と安全保障を脅かす「ならず者国家」と規定してきた。ロムニー氏が政権を取れば、ブッシュ前政権でネオコン(新保守主義者)が主導した強硬な対北朝鮮政策が再現される可能性もある。ロムニー候補は北朝鮮の核開発を阻止できていない6カ国協議の有効性にも否定的だ。
 共和党の新たな政策大綱では、イランと北朝鮮の不安定な政権が米国本土に到達する核ミサイルを開発したり、テロ集団が核兵器を保有する可能性もあると指摘している。また、北朝鮮で抑圧されている住民らの人権を尊重し、北朝鮮の核兵器の完全で不可逆的で検証可能な廃絶に努力すると強調している。
 韓国も12月に大統領選を控えており、両国関係は来年初めに重要な時期を迎えそうだ。

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