【ソウル聯合ニュース】韓国・慶州にある自動車部品メーカーでは先月末、出入国管理所の取り締まりで55人の不法滞在者が摘発された。同月、京畿道・安山では飲酒店などで約40人、大邱の建設現場では約30人が摘発された。
 韓国出入国管理所はこのところ、飲酒店や工場などで相次いで不法滞在者を摘発している。取り締まりを強化した結果だが、背景には不法滞在者が増えたこともある。今年の不法滞在者数は5年ぶりに増加に転じる見通しだ。
 不法滞在者は2003年の15万4342人から増え続け、2007年には22万3464人に達した。2008年からは「不法滞在者減少5カ年計画」による取り締まりの強化などで減少してきた。
 不法滞在者数が増加に転じた最大の理由は「雇用許可制」で入国した多数の外国人労働者の滞在期限が今年に満了を迎えるためとみられる。雇用許可制による非専門就業(E-9)ビザで入国し、期限満了後も帰国せず、不法滞在している外国人労働者数は9月末現在、5万3252人と前年末比で8147人増えた。不法滞在者全体の約7割を占めている。
 2004年8月に導入された雇用許可制の滞在期間満了者は今年、6万2178人とピークになるとされる。雇用許可制では外国人が国内で3年間働いた後、さらに3年間働けるとしていたが、2007年からは2年間の延長に改正された。

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