李准教授=(聯合ニュース)
李准教授=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】「互いによく知らないことによる誤解が韓日関係に悪影響を与え、ひいては在日同胞社会を委縮させてしまう」――。
 日本の国立教員養成大学で初となる韓国学研究所を開設した東京学芸大学の李修京(イ・スギョン)准教授が25日、聯合ニュースとのインタビューで研究所開設の意味などを語った。
 東京学芸大学・韓国学研究所は今年8月、李准教授の提案で設立された。すぐに韓国の嘉泉大学・アジア文化研究所と学術交流協定を結び、「韓日関係と文化交流」というテーマで学術会議を共催するなど、意欲的に活動を続けている。
 東京学芸大学での韓国学研究所設立が関心を集めているのは、将来教員になる日本の学生たちに韓国学を教えることで、未来志向的な韓日親善関係の基礎を築くことができるためだ。
 李准教授は「日本の学生たちに未来志向的な韓日関係を教えたい。まだ『一人研究所』のレベルだが、両国が教育の知恵を共有し、協力して国際社会をリードしていけるよう、社会に提案していくシンクタンクに育てたい」と意欲を語った。
 また、望ましい韓日関係に向けては文化交流の拡大と併せ、韓国学に対する学問的な土台を築く必要があると指摘。韓流ブームにより韓国に好感を持つ日本人が増えたが、芸能や文化ばかりが紹介されているとし、「韓国について学問的、理論的に教えていくべきだ」と強調した。
 李准教授は1987年に日本に留学し、立命館大学で韓国と日本の近・現代史に関する歴史・社会学を専攻。同大学の大学院で修士・博士学位を取得した。2005年から東京学芸大学で教えている。サイバー大学客員教授、季刊誌「季論21」編集委員なども務めており、日本社会に韓国を伝える代表的な知識人と評される。
 韓日の架け橋の役割を担う在日同胞についての研究も行っており、両国関係の悪化は同胞社会にも悪影響を与えると説く。「(在日は)自分たちが貧しい時も、母国のために先んじて行動してきた。在日同胞の貢献度を韓日両国に広く知らせることも研究所の重要な課題」と話す。

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