訴状を提出する被害女性と遺族ら=(聯合ニュース)
訴状を提出する被害女性と遺族ら=(聯合ニュース)
【光州聯合ニュース】太平洋戦争中に三菱重工業の工場などで労働を強いられた元朝鮮女子勤労挺身隊の女性と遺族の計5人が24日、同社を相手取り損害賠償を求める訴訟を韓国・光州地裁に起こした。
 原告の一人、元挺身隊の梁錦徳(ヤン・グムドク)さんは「(支援と関心に)感謝する。必ず勝ちたい」と涙ぐんだ。

 訴訟の原告は5人(被害者6人)。損害賠償額は1人当たり1億100万ウォン(約767万円)で、計6億600万ウォン。日本で先に起こされた訴訟では慰謝料と未払い賃金を求めたが、今回は被害者が高齢(82~88歳)のため、慰謝料だけを請求した。
 韓国最高裁は5月、元挺身隊の女性らが三菱重工業と新日本製鉄を相手取り起こした損害賠償訴訟について、1965年の韓日請求権協定では個人の賠償請求権は消滅していないとの判断を示した。今回の訴訟は最高裁の判断を受け、韓国で初めて起こされる訴訟となる。
 勤労挺身隊の強制労働をめぐっては、元挺身隊の女性と遺族7人が1999年3月、日本政府と三菱重工業を相手取り損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。だが、一審、二審でいずれも敗れ、2008年に最高裁で敗訴が確定した。

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