【ソウル聯合ニュース】李明博(イ・ミョンバク)大統領は18日、海上の南北軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)近くの延坪島を訪れ、「(南北が)統一されるまで、われわれが黄海のNLLを命懸けで守らなければならないということを、すべての海兵将兵は認識すべき」と呼びかけた。それが平和を維持し、国民の生命と安全を守ることになると述べた。
 韓国大統領が延坪島を訪問するのは今回が初めて。来月23日、北朝鮮による延坪島砲撃事件が発生してから2年がたつのを前に、韓国軍の警戒態勢強化を点検する目的で訪問したとみられる。
 李大統領はNLLの重要性に言及しながら、「政府もNLLを確固として守る方針」と力を込めた。また北朝鮮が挑発すれば反撃する必要があるとした。兵器などの強化は、反撃に備える意味もあるが、準備をすることで北朝鮮の挑発を抑止できると説いた。
 また、「われわれの目標は戦争に勝つことではなく、挑発を抑止することにある。強い精神力があれば、(北朝鮮が)むやみに挑発できない」として、準備態勢の強化を指示した。
 今月初めに北朝鮮兵士が南北軍事境界線を越え亡命した事件については、「国民はあの北朝鮮兵士が武装していたらどうなっただろうかと心配している」と指摘した。その一方で、「韓国将兵は優れた国家観を持っている」と励ました。
 また、北朝鮮は住民の生活の自由や人権を保障しておらず、食糧も不足しているとした上で、「こうした時こそ、警戒を鉄桶(てっとう)のごとくして国を守らなければならない」と繰り返した。

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