【釜山聯合ニュース】尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる日中関係悪化の余波で、大型クルーズ船で日本の代わりに釜山港を訪れる中国人観光客が増加している。
 釜山港湾公社によると5日、釜山港に米ロイヤル・カリビアン・インターナショナル社のクルーズ船ボイジャー・オブ・ザ・シーズが入港した。約3500人の観光客を乗せ中国・天津を出港した同クルーズ船は長崎に入港したものの、中国人の乗客が船を下りなかったため、急きょ釜山に向かった。乗客の80%以上を中国人が占めており、尖閣諸島をめぐり対立している日本で観光したくないと主張したためという。
 同船は先月28日も長崎に入港したものの、同様の理由で乗客が下船を拒否し、釜山に行き先を変更した。
 また、同社のレジェンド・オブ・ザ・シーズは先月29日と今月6日、イタリアのコスタ・クルーズ社のクルーズ船コスタ・ビクトリアも先月12日と30日に、同じ理由で日本行きを取りやめ、釜山港に行き先を変えた。
 このため6回にわたり計1万4800人余りのクルーズ船の乗客が、日本の代わりに釜山を訪れることになった。
 釜山港湾公社の関係者は「日中対立の余波を受け、1年間にクルーズ船で釜山港を訪れる観光客数(約13万人)の10%を誘致したことになる」と話した。

Copyright 2012(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0