【ソウル聯合ニュース】韓国国会の外交通商統一委員会所属で与党・セヌリ党の尹相現(ユン・サンヒョン)議員は4日、中国税関の中朝貿易統計などを分析した結果、北朝鮮のぜいたく品輸入が2009年3億2253万ドル(約253億3795万円)、2010年4億4617万ドル、2011年5億8482万ドルと毎年増加していると明らかにした。
 金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は2010年9月、朝鮮人民軍大将の称号を受け、後継者として登場した。2008年と2009年のぜいたく品の輸入額は3億ドル水準だった。
 尹議員は「金第1書記が後継者になってから、その一族と平壌の特権階級のためのぜいたく品輸入に莫大なドル資金が投じられている」と述べた。
 尹議員は韓国政府が北朝鮮への輸出を禁じている品目を基準に、北朝鮮のぜいたく品の輸入実績も公開した。昨年1年間に北朝鮮が最も多く輸入したぜいたく品はテレビ、コンピューターを含む電気機器および音響・映像設備で、全体の47.8%にあたる2億7978万ドルに達した。特権階級のための乗用車、高級腕時計、洋酒・ワインを含む酒類なども急増した。
 化粧品類は423万ドル、ハンドバッグなどの革製品は397万ドル、毛皮衣類など関連製品は596万ドルに上った。これらの製品は富裕層向けの百貨店や外貨商店での販売用として輸入されるという。
 尹議員は「食糧難に苦しむ住民を無視し、父親の時よりも多くのぜいたく品を買い込んで平壌の特権階級に配りながら脆弱(ぜいじゃく)な権力基盤を守ろうとしている状況だ」と指摘した。
 また、国連安保理の対北朝鮮制裁決議以降も中国政府は対北朝鮮輸出禁止ぜいたく品目録を指定しておらず、「中国の非協力的な態度が国際制裁網を事実上無力化させている」と主張した。

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