【ソウル聯合ニュース】韓国でインターネットを利用した密輸が今年に入り急増している。麻薬類の密輸は3倍に増え、インターネットが麻薬密輸の新たなルートになっている。
 韓国関税庁が2日にまとめた「サイバー密輸現況」によると、インターネットを利用した1~8月の密輸の摘発件数は364件、金額にして5411億ウォン(約379億8300万円)に上る。前年同期の摘発件数は342件、4157億ウォンだった。
 関税庁によると、インターネット上の違法取引の主な物品は国際スピード郵便(EMS)や国際宅配便を通じ、100ドル(約7800円)未満の自家消費用として申告する手口を使って密輸される。手口の巧妙化が進み、摘発が難しくなっているという。
 密輸品を品目別にみると、時計類(2210億ウォン)が最も多かった。次いで家電製品(1308億ウォン)、かばん類(1030億ウォン)の順だった。時計類は前年の同じ期間に271億ウォン分が摘発されたが、今年は8倍近く増えた。
 インターネットを悪用した麻薬類の密輸も増加している。
 麻薬類は7800万ウォン分が摘発され、1億ウォンを下回ったが、昨年通年が3400万ウォン、前年同期が2100万ウォンだったことを考慮すると、密輸は急増している。
 ソウル税関関係者は「麻薬を水に溶かして液状にしたり、せっけんや歯磨き粉など香りがある製品の中に隠し、国際宅配便として密輸するケースが増えている」と説明した。
 このほか、化粧品、玩具・文具、宝石、鹿茸(ろくじょう)、酒類の摘発件数の増加も目立った。

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