【ソウル聯合ニュース】韓国軍当局は28日、南北境界線付近にある喬桐島(仁川市江華郡)で北朝鮮脱出住民(脱北者)の男性が捕まったと明らかにした。
 今月9日に同島の住民から、酒に酔った挙動不審者がいると通報があった。「北からやって来た」などと叫んでいたという男性を調査したところ、20代の北朝鮮住民であることが確認された。
 調べによると、北朝鮮の平安南道で暮らしていた男性は8月末に脱北を決意し、約200キロ離れた南北境界線付近に移動。今月初めに南北最前線の海岸に到着した後、漢江下流を泳いで渡り、鉄条網を壊すなどして韓国入りした。
 しばらく倉庫などに隠れていたが、住民の通報で捕まった。男性は「家庭環境が良くなく、希望がなかった。韓国は良い暮らしをしていると聞いて、亡命を決心した」と話しているという。
 男性は、北朝鮮では一度も検問にかからなかったという。すぐに亡命を申し出なかったことについては、「南(韓国)に、ごろつきだと思われるのが怖かった」と話している。

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