【ソウル聯合ニュース】韓中外相会談で、中国政府は黄海上の南北軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)付近で操業する中国漁船を撤退させると韓国に約束したが、中国漁船がNLL付近でワタリガニ漁を続けている。韓国軍消息筋が28日、明らかにした。
 同消息筋によると、中国は24日の同会談で韓国最北端に位置する白ニョン島付近で操業する漁船を撤退させると述べたにもかかわらず、依然として約450隻のワタリガニ漁船が操業を続け、旬を迎えたカニを大量に取っているという。
 韓国政府関係者は「中国外交当局の決定が漁業当局に伝わっていないのか、漁船が当局の撤退要求を無視しているのかは分からない」と話した。
 NLL付近ではこのところ、北朝鮮漁船による韓国側への侵入が相次いでいる。ただ、ここ数日は北朝鮮警備艇が取り締まっていることもあり侵入がない。
 韓国海軍は中国漁船がNLLに近づくたびに高速艇を派遣している。このためNLL付近の緊張は高まっている。北朝鮮は漁船の韓国側への侵入について、「他国の漁船によるもの」と主張している。

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