【ソウル聯合ニュース】韓国政府は、中国が海中岩礁の離於島(中国名:蘇岩礁)を無人航空機で監視する方針を固めたことに対し、事実関係を確認した上で外交ルートを通じて抗議するようだ。
 政府当局者は24日、「まだ中国の意向は韓国側に正式に伝えられていないが、離於島の管轄権を主張することが目的なら、抗議するとともに監視の中止を要請する必要がある」と述べた。
 中国の報道によると、中国は2015年までに離於島をはじめ尖閣諸島(中国名:釣魚島)、スカボロー礁(同:黄岩島)など領有権紛争を抱える島しょに対する無人航空機での監視体制を確立することを決めた。
 中国はこれまで、時おり離於島周辺海域に対する管轄権を主張してきたが、今年に入りにわかに主張を強めている。
 中国国家海洋局の劉賜貴局長(閣僚級)は3月、国営通信・新華社とのインタビューで、離於島は中国の管轄海域にあり、監視船と航空機による定期巡察の対象に含まれていると主張し、韓国側の強い反発を招いた。
 離於島は韓国最南端の島・馬羅島から149キロ、中国東部・江蘇省の最東端にある童島からは247キロ離れており、韓国と中国の排他的経済水域(EEZ)が重なる場所にある。
 両国は1996年からEEZ境界画定交渉を続けているが、韓国政府はこの交渉とは別問題として離於島の管轄権が韓国にあると判断し、2003年に同地へ科学基地を設立して海洋調査や研究を行っている。
 韓中はEEZ境界画定に向けた交渉を継続する方針だが、中国が離於島の管轄権主張を取り下げない場合、交渉は難航しそうだ。

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