【ニューヨーク聯合ニュース】韓国外交通商部の金星煥(キム・ソンファン)長官と中国の楊潔チ外相は24日、国連総会が開かれている米ニューヨークの国連本部で会談を行い、北東アジア地域での未来志向的な協力のためには、関連国の正しい歴史認識が必要という点で一致した。出席者が明らかにした。
 日本の国連総会での挑発を防ぐとともに、両国が共同対応する可能性を警告したものとみられる。
 会談で楊外相は「関連国が正しい歴史認識を持っていないと、北東アジアの秩序は挑戦を受ける」と懸念し、金長官は共感を示した。独島と尖閣諸島を明示しなかったが、日本を念頭に置いた発言とみられる。
 両外相は北朝鮮核問題の解決や朝鮮半島の平和と安定の維持に向け緊密に協力することでも合意した。また、北朝鮮漁船による黄海上の南北境界線と位置付けられる北方境界線(NLL)の相次ぐ侵犯が、突発的な事態に発展しないよう協力することで一致した。
 両外相は自由貿易協定(FTA)や領事協定の交渉を加速化し、両国の経済・通商、領事分野での協力を拡大するほか、海洋境界の画定をめぐる交渉も続けることにした。
 野田佳彦首相は総会で26日、楊外相は27日、金長官は28日にそれぞれ演説を行う。日本メディアは野田首相が演説で、国際司法裁判所(ICJ)で他国から訴えられた場合に応じる義務が生じる「義務的管轄権」を、韓国をはじめ各国に要請する方針だと報じたが、独島と尖閣諸島問題を取り上げるかどうかは不透明だ。
 金長官は旧日本軍の従軍慰安婦問題など、過去の歴史問題について言及する方向で調整しているが、最終的には野田首相の演説後に決定する考えだ。 

Copyright 2012(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0