【サンフランシスコ聯合ニュース】米アップルが発表したスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5」が高速無線通信「LTE」に対応することが明らかになり、サムスン電子がLTE技術関連の特許訴訟を起こす可能性が出てきた。
 サムスンは「まだ決まっていない」としているが、業界では提訴を検討しているとみている。サムスンは昨年10月、アップルが「iPhone4」を公開してから約15時間後にフランスとイタリアで販売差し止めを求める仮処分を申し立てた。今年8月末、アップルが米国での訴訟でサムスンの最新スマートフォン「ギャラクシーS3」と「ギャラクシーノート」を対象製品に加えたことを受け、サムスンが対抗措置を取ると予想される。
 サムスンのスマートフォン事業を統括する申宗均(シン・ジョンギュン)社長はiPhone5の公開前日、「(アップルと)部品分野での関係もあるため、慎重に対応している」としながらも、「LTE特許など、手持ちのカードは多い」と述べ、法的措置を示唆した。
 サムスンが欧州電気通信標準化機構(ETSI)から取得したLTE関連特許数は819件で、世界で最も多い。業界ではLTE特許で競争力を持つ企業にノキアとクアルコム、サムスンを挙げている。
 サムスンがLTE特許でアップルを圧迫することは困難との声もある。大多数が標準特許のため、販売禁止を求める場合は独占的に地位を乱用しているとの反発が強まる恐れがある。
 また、アップルはサムスンにロイヤルティーを支払ったクアルコムの部品を使っているため、再度ロイヤルティーを払う必要がないとの主張もある。

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