【ソウル聯合ニュース】北朝鮮メディアが、ロンドン五輪のメダル獲得ニュースを迅速に報じるなど「五輪モード」に突入している。
 朝鮮中央テレビは29日午後10時半ごろ、五輪開会式の様子を16分ほどの映像に編集して放送した後、ボートやアーチェリー男子団体戦などを録画中継した。30日夜にも五輪関連ニュースを報道する予定だ。北朝鮮は五輪期間中、主要競技を中心に200時間以上の中継を行うという。
 朝鮮中央通信などのメディアは北朝鮮選手のメダル獲得を伝え、五輪に対する住民の関心をあおっている。同通信は30日午前5時59分ごろ、柔道女子52キロ級のアン・グムエが北朝鮮初の金メダルを獲得したニュースを迅速に配信した。北朝鮮はこれまでに、重量挙げの男子56キロ級でもオム・ユンチョルが金メダルを獲得した。
 北朝鮮は五輪開幕前から「過去最高の成績」に自信を見せていた。朝鮮中央通信は先ごろ、「目標は過去より多くのメダルを獲得すること」としながら、歴代の金メダリストや今回の出場選手を紹介した。
 北朝鮮の積極的な五輪報道は、金正恩(キム・ジョンウン)政権で初の国際イベントとなるロンドン五輪を、住民の結束を強め、金正恩第1書記に対する忠誠心を浸透させる手段として利用するため、との見方もある。
 実際に、アン・グムエとオム・ユンチョルは金メダル獲得後のインタビューで「金正恩同志に喜びを差し上げることができて、この上なくうれしい」「(メダル獲得は)金正日(キム・ジョンイル)同志と金正恩元帥様の愛情のおかげ」と、口をそろえて金正日父子をたたえた。

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