【ワシントン聯合ニュース】韓米自由貿易協定(FTA)共同委員会の初会議が16日、米ワシントンにある米通商代表部(USTR)で開催され、韓米両国は協定の履行状況を総合的に評価した。
 共同委員会は、3月15日に発効した韓米FTAの最高協議体。同FTA協定文によると、委員会はFTA履行策を検討し、協定文解釈をめぐる紛争などを調停する役割を担うと同時に、FTA関連機関の監督権も持つ。
 共同議長を務める韓国外交通商部の朴泰鎬(パク・テホ)通商交渉本部長とUSTRのカーク代表はこの日、共同委員会の円滑運営に向け、議事規則や紛争解決の模範手続き規則の採択など履行協力体制を整備した。投資家対国家の紛争解決条項(ISD条項)を協議するため来月開かれるサービス・投資委員会など、FTA協定文に定められた各種委員会や作業部会の開催日程なども話し合った。
 また、韓日、韓中、韓日中の各FTAと環太平洋経済連携協定(TPP)協議の進行過程などについても意見を交わした。
 朴本部長は続いて、米シンクタンクのピーターソン国際経済研究所が主催したセミナーに出席し、韓国のFTA政策や東アジアの経済統合動向などを紹介した。その後の質疑応答では「カーク代表と、(米国産牛肉やISD条項など)特定の争点に対する話は交わさなかった。そうした問題はサービス投資委員会など各委員会や作業部会で話し合えばよい」と答えた。
 米国で牛海綿状脳症(BSE)感染牛が確認された問題に関し、朴本部長は「韓国政府も大変慎重に、注意深く扱っているが、韓国政界と市民の一部で抵抗が強い。米国産牛肉に対する消費者の信頼が若干低下しただけでなく、消費がずいぶん減った」と説明した。しかし、ほかの国は特に措置を取っておらず、韓国も追加措置は必要ないとの世論が強いようだとしながら、「韓国国民の消費を回復させるため、さらに安定した環境を提供することが両国政府がなすべきこと」と話した。
 韓米FTA再交渉を求める意見があることについては、「すでに大枠はできており、争点となっている事項は所管の委員会ごとに効率良く議論すればよい」との見解を示した。

Copyright 2012(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0