【ソウル聯合ニュース】サムスン電子が、米アップルによる特許攻勢を回避する道を見出したようだ。
 サムスン電子は、自社タブレット端末「ギャラクシータブ10.1N」に対するドイツ国内での販売差し止め仮処分の撤回を求めた訴訟を起こしていたが、先月末に主張が退けられ、同製品を販売できない状況になっていた。さらに、同社がデザインを変更した製品についてもアップルは販売差し止めを求める仮処分を申し立てていたが、ドイツの裁判所は今月9日、アップル製品のデザイン特許を侵害していないとの判断を示した。これによりサムスン電子は、製品デザインを一部修正したギャラクシータブ10.1Nを販売できるようになった。
 この製品は、フレームのサイズやスピーカーの位置などを変えただけで、ハードウエアの仕様や機能、基本ソフト(OS)をはじめとするソフトウエアなどは変更していない。そのため、アップルがほかにも特許侵害を主張するデザインやユーザーインターフェース(UI)関連の訴訟でも、当該部分を修正すれば勝訴する可能性が出てきた。サムスン電子は世界各地に生産施設と部品の供給網(サプライチェーン)を持つため、デザインの一部を変更した製品を生産・供給することもさほど難しくない。
 サムスン電子は逆に、変更が容易でない第3世代移動通信システム(3G)特許を武器に、アップルとの特許紛争で優位に立とうとしている。

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