視察で訪れた軍部隊で兵士らと腕を組む正恩氏(中央)=(聯合ニュース)
視察で訪れた軍部隊で兵士らと腕を組む正恩氏(中央)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮最高指導者の現地指導方式が「金正恩(キム・ジョンウン)体制」の発足で変わりつつある。
 後継指導者の正恩氏は1月1日に近衛ソウル柳京洙(リュ・ギョンス)第105タンク(戦車)師団の視察を皮切りに公式活動をスタートした。活動回数はそれほど多くないが、父親の故金正日(キム・ジョンイル)総書記との違いが目立ち始めている。
 まず、同行者の規模が4~5人と大幅に縮小された。金総書記に10~20人を超える側近が随行したこととは対照的だ。
 積極的なスキンシップを行っていることも耳目を引く。北朝鮮メディアからは正恩氏が軍人らと腕を組んだり、感涙を流す軍人の手を握りしめたりするシーンが数回確認されている。
 また、朝鮮中央テレビが21日に放送した第3870軍部隊の視察模様では正恩氏が将兵らと記念撮影時に私服姿の男女30人余りが一緒に入っていた。軍人の団体写真に民間人が写るのは、金総書記時代にはほぼなかったことだ。それだけ過去より開放的になったといえる。
 正恩氏のこうした現地指導方式は祖父の故金日成(キム・イルソン)主席と似ていると、専門家らはみている。民間シンクタンク世宗研究所のチャン・ソンジャン上級研究委員は「権威的だった金総書記とは異なり、正恩氏の人民志向的なスキンシップはより効果的な現地指導になる。金主席のリーダーシップと非常に似ている」と分析した。
 27日までの現地指導や視察は計8回。軍部隊の訪問が5回で、経済施設2か所と幹部養成校とされる万景台革命学院を訪れた。

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