【トルコ・イズミット聯合ニュース】韓国鉄鋼最大手のポスコは28日、トルコでステンレス冷延鋼板を生産する年間生産能力20万トンの工場建設に着工した。総事業費は3億5000万ドル(約268億円)。2013年4月までの完成を目指す。
 工場はトルコ・イスタンブール付近のコジャエリ県にある産業工業団地内に建設される。敷地面積は16万9000万平方メートル。自動車メーカーや家電メーカーなど顧客企業から近く、港から10キロメートルの場所にあるため韓国・慶尚北道の浦項製鉄所から原料のステンレス熱延鋼板を調達するのに適している。
 ポスコは熱延コイルを浦項製鉄所から調達し、全量を輸入しているトルコのステンレス市場で優位に立つことを目指す。増加傾向にある東欧州、中東、独立国家共同体(CIS)など隣接国の需要にも対応する。
 ポスコによると、2015年のトルコと隣接国のステンレス供給量は40万トン程度で、100万トンが不足すると予想されている。
 工場の建設は昨年11月に開催された20カ国・地域(G20)首脳会合に出席するため、ソウルを訪問したトルコのエルドアン首相とポスコの鄭俊陽(チョン・ジュンヤン)会長の会談で合意した。同社は鉄鋼や資源開発のほか、建設、エネルギー、IT、発電などの分野への進出を検討している。
 ポスコは浦項と京畿道・安山、中国の張家港市と青島、ベトナムなどでステンレス製品を生産している。昨年の粗鋼生産量は世界最多の計291万トン。

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