【ワシントン聯合ニュース】米議会が韓米自由貿易協定(FTA)の履行法案処理に失敗した場合、両国の戦略的同盟関係に甚大な打撃を与えるとの指摘が提起された。
 29日に公開された米連邦議会調査局(CRS)報告書によると、韓米FTAが完全に発効すれば、関税引き下げなどの効果で米国の国内総生産(GDP)が年間101億~110億ドル(約7700億~8400億円)増加すると推定される。
 これは米GDP全体の0.1%にすぎないが、両国の規制環境変化などにより相互貿易および投資拡大効果は非常に大きい。
 報告書は特に、韓米FTA履行法案が米議会で支障なく処理された場合、両国の戦略的関係に及ぼす影響は大きくないが、不発に終わったり、遅延されれば、「同盟」関係の米国に対する韓国国民の考えが変わるなど、象徴的な影響が少なくないと予想した。
 米議会の批准同意を得るため、自動車、牛肉、労働、環境などの分野で多くの政治的譲歩をしたと認識している韓国政策当局者の立場ではこれを「裏切り」と受け止める可能性もあり、「心理的打撃」になると指摘した。
 また、韓米FTAの不発は2000年代初めから米国が主に北東アジア地域を対象に推進してきた「競争自由化」戦略にも打撃を与えるだろうと分析した。

Copyright 2011(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0