昨年6月にギアナの宇宙センターから打ち上げられた「千里眼」=(AP=聯合ニュース)
昨年6月にギアナの宇宙センターから打ち上げられた「千里眼」=(AP=聯合ニュース)
【大田聯合ニュース】韓国が初めて独自開発に成功した通信衛星「千里眼」が打ち上げからまもなく1年を迎える。
 大田・大徳研究開発特区内の韓国電子通信研究院(ETRI)は19日、同衛星の通信搭載体や管制システムが順調に運用されているとした上で、「国産技術で開発した通信搭載体などの優秀性が裏付けられた」と評価した。
 ETRIは「千里眼」の打ち上げ後、これまで独自に開発した通信搭載体と衛星管制システム性能の安定性と優秀性を確認するテストなど初期運用を遂行してきた。
 ETRIと放送通信委員会の衛星電波監視センターが3月から全国17か所で実施した「千里眼」の信号半径測定テストでは、サービス半径が朝鮮半島全域で正常に形成され、従来の商用衛星の4倍以上の信号受信が確認された。
 これに伴い、「千里眼」は高画質3D(3次元)テレビなど次世代放送サービステストと災害通信ネットワークのような公共テストサービス提供に有用に活用できると期待されている。
 特に今回の測定結果は当初の期待をはるかに上回り、Ka帯(20~30ギガヘルツ)周波数で雨による信号減少問題がおおむね解消される見通しだ。
 また、「千里眼」は一度の誤作動も許さない管制システム分野でも、この1年間安定的なサービスを提供しており、優秀な衛星技術の開発力を示した。
 ETRI関係者は、「“衛星技術の花”と言える通信搭載体と管制システムの国産化開発および成功的運用は韓国衛星産業のグローバルな地位を高める契機になった」と評価。次の衛星開発で国産技術を適用できる可能性をさらに高めたと話した。
 世界で初めて通信、海洋観測、気象観測の三つのサービスを統合提供する静止軌道衛星「千里眼」は昨年6月27日にフランス領ギアナの宇宙センターから打ち上げられた。

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