【ソウル聯合ニュース】北朝鮮で携帯電話産業が急成長している。
 エジプトの通信大手オラスコム・テレコムが発表した2011年1~3月期の財政報告書によると、同社が北朝鮮逓信省と合弁で設立した会社「高麗リンク」の加入者数は3月末現在、53万5133人だった。
 昨年末ベースと比べれば、3か月間で10万人以上が増えたことになる。前年同期と比べれば、420%増となる。加入者増加とともに、売上高も前年同期比185.3%増の2576万1000ドル(約20億円)を記録した。
 米政府系放送局のラジオ自由アジア(RFA)は17日、北朝鮮住民の話を引用して北朝鮮での携帯電話ブームを伝えた。平壌では幹部はもちろん、一般市民も携帯電話を購入しているという。
 北朝鮮住民によると、携帯電話は“金持ちの象徴”を越え、生計のための手段として利用されている。また、電話の使用量が基本通話量を上回るため、追加でプリペイドカードを購入するケースも少なくないという。
 携帯電話の基本料金は月2850ウォン(闇市場レートで1ドル)。通話200分、ショートメッセージ20件が提供されるが、無料通話分を使い切ると、発信が停止される。この場合、逓信省で販売する1~4ユーロ(約114~456円)のプリペイドカードを購入して使う。
 同カードはオラスコム・テレコムが先ごろ発売したもので、ユーロでしか購入できない。オラスコム・テレコム側は「ユーロ収入を増やすために始めた同サービスが成長を続けることは北朝鮮の携帯電話市場の柔軟性を示すものだ」と評価した。

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