在韓米軍「2004年に基地からダイオキシン検出」

【ソウル23日聯合ニュース】韓国に駐留する米第8軍司令部は23日、ベトナム戦争で米軍がまいた除草剤の一種、枯れ葉剤が入ったドラム缶が埋められたと元米軍兵が証言し問題となっている慶尚北道・漆谷の在韓米軍基地から2004年にダイオキシンが検出されたと明らかにした。
　米第8軍司令部は報道資料を通じ、問題となっている地域の13か所で2004年に調査を実施した結果、1か所からダイオキシンが検出されたと説明した。ただ、検出量は微量で、健康に被害はないとしている。ダイオキシンは枯れ葉剤に含まれる発がん物質として知られる。
　同問題をめぐっては米国の地方テレビ局が先ごろ、漆谷の米軍基地で勤務していた元米軍兵が枯れ葉剤が入ったドラム缶（55ガロン）250個を1978年に基地内に埋めたと証言するインタビューを放送した。
　同司令部のジョンソン司令官も同日、漆谷の基地で1978年に化学物質、殺虫剤、除草剤などが入った大量のドラム缶が埋められたとの記録が、米陸軍工兵団の研究報告書（1992年）から発見されたと明らかにした。同報告書によると、ドラム缶とその周辺の約40～60トンの土が1979年から1980年にかけてほかの地域に移され、処理された。枯れ葉剤が含まれていたかについては言及がない。
　ジョンソン司令官は、ドラム缶がなぜ埋められたのか、その後どのように処理されたのかを把握するため同司令部関係者が調査を進めており、工兵団の報告書の一部を韓国政府関係者と共有したと述べた。また、「われわれが発見した記録とメディアが報道した内容が一致するかどうかは分からない」とした上で、「枯れ葉剤が埋められたと報じられた地域と報告書に記された地域が同じかどうかを確認することが次の段階だ」と説明した。