【北京、揚州23日聯合ニュース】北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記一行を乗せた特別列車が22日午後7時54分(日本時間午後8時54分)ごろ江蘇省・揚州駅に到着した。
 北京の消息筋は金総書記が揚州を訪問した以上、江沢民前国家首席と会うのは一種の「決まりごと」との見方を示した。ただ、いつどこで会うのかを確認するのは「不可能に近い」としている。
 江前首席は2006年、金総書記が4回目の訪中で改革開放の中心地として知られる広東省広州を訪れた際、歓迎式を行ったとされている。ほかの消息筋は2人の緊密な関係を考えると、2006年のように今回も江前首席が歓迎行事を開き、会合した可能性があると指摘した。
 ただ、今回の訪中で図們、牧丹江、ハルビン、長春、揚州に及ぶ約3000キロメートルを移動した70歳の金総書記の健康と、通院治療を受けている高齢の江前首席の状態を考えれば、2006年とは違う形の会合が行われたとの見解もある。
 現地では金総書記と江前首席が今日中に金日成(キム・イルソン)主席が訪れたことのある史可法記念館に同行すると予想している。
 注目されるのは胡錦涛国家主席の招待で訪中した金総書記が外交的な慣例を無視し、3000キロメートルを移動し揚州を訪問した背景だ。一部では両国間で敏感な問題に浮上した北朝鮮の権力継承と関連し、江前主席の支持を得る目的があるとの指摘もある。
 北朝鮮の後継体制について胡首席を中心とした中国の指導部は国際社会の非難を懸念し、権力継承に関する言及を避けている。
 江前首席は2004年に首席を辞任したが、中国共産党の非公式派閥「上海幇」の中心役を担っている。上海幇には中国の次期最高指導者に事実上確定した習近平国家副主席も所属している。

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