【パリ13日聯合ニュース】欧州3カ国を歴訪していた李明博(イ・ミョンバク)大統領は14日、1週間の全日程を終え帰国の途に就いた。
 大統領はこの日、最後の訪問地フランス・パリで現地識者らや現地韓国人、随行経済人と相次ぎ、懇談会を行ってから専用機でソウルに出発した。今回の歴訪はドイツ、デンマーク、フランスの順で行われた。デンマークとはグリーン成長同盟(Green Growth Alliance)の締結で戦略的パートナー関係を、ドイツとフランスでは経済・通商分野での戦略的協力関係を強化することで合意した。
 今回の歴訪で、最も大きな成果はデンマークとグリーン成長同盟(Green Growth Alliance)を締結したことだと言える。これは未来世界の主導産業になるグリーン産業分野で、韓国が先進国地位を先取りするとための足がかりになったとの評価だ。
 デンマークは世界風力市場1位で、1970年代以降、経済規模を2倍以上伸ばしながらエネルギー消費量は増やさず、低消費を実現している。また、2050年までに化石燃料の使用を完全に中断するという目標を掲げており、グリーン成長分野の先頭に立つため、グリーン産業分野では最適のパートナーとされてきた。また、李大統領はデンマーク工科大学内に11日にオープンしたグローバル・グリーン成長研究所(GGGI)の開所式にも出席した。GGGIは韓国がグリーン成長の研究のため設立したもので、初の海外事務所。グリーン成長理論の体系的な研究と発展計画の構築・支援などを目的としている。
 統一の象徴都市で知られるドイツのベルリンでは主に、南北統一問題に焦点が合わせられた。
 李大統領はメルケル首相との首脳会談後に行った共同記者会見で、北朝鮮が非核化に合意すれば、来春ソウルで開催される核安全保障サミットに金正日(キム・ジョンイル)総書記を招く用意があると明らかにした。こうした提案は北朝鮮による一連の武力挑発でこう着状態にある南北関係の転換を模索する狙いがあったとの分析だ。ただ、非核化や武力挑発に対する謝罪を前提条件としただけに、北朝鮮が応じる可能性は低いとみられる。
 また、東西ドイツ統一の過程で中核的役割を果たした、東ドイツ最後の首相で西ドイツとの統一交渉を進めたロタール・デメジエール氏、西ドイツ内相として統一条約に署名したボルフガング・ショイブレ氏、西ドイツ首相の外交補佐官として統一ドイツのプロセスを設計したホルスト・テルチク氏、統一当時の西ドイツ陸軍東部地域司令官で、国防次官として軍の統合を主導したヨルグ・シェーンボーム氏らと、朝鮮半島統一案を協議した。
 フランスでは11月3~4日にカンヌで開かれる、20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)の成功に向けた協力案が集中協議された。13日にはサルコジ大統領と首脳会談を行い、「20カ国・地域(G20)に関する韓仏共同声明」を採択した。両首脳は、世界経済の不均衡是正と成長・雇用に向けた政策共助、金融セーフティーネット拡大を通じた国際通貨システム改善、エネルギー・食糧価格の変動性緩和、インフラプロジェクト提示のような開発分野の具体案構築など、G20カンヌ・サミットの主要目標を確認した。
 そのほか、パリ第7大学から芸術、文化、哲学、古典学分野の名誉博士学位を受け取ったほか、経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長、国連教育科学文化機関(ユネスコ)のボコバ事務総長とも面談した。

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