【ベルリン9日聯合ニュース】欧州3カ国歴訪中の李明博(イ・ミョンバク)大統領は9日、北朝鮮が非核化に合意すれば、来春ソウルで開催される核安全保障サミットに金正日(キム・ジョンイル)総書記を招く用意があると明らかにした。
 この日午後、ドイツ・ベルリンでメルケル首相との首脳会談後に行った共同記者会見で述べた。李大統領は、「北朝鮮が非核化に対し、国際社会と確固とした合意を行えば、約50カ国・地域の首脳らが出席する第2回核安全保障サミットに、金総書記を招く意向がある」と強調。そうなれば、北朝鮮は明るい未来の保障を受けるチャンスになると話した。 
 核安全保障サミットは昨年4月にワシントンでオバマ米大統領主導で開かれ、第2回目は来春ソウルで開催される。
 李大統領は昨年4月にワシントンで行った第2回核安全保障サミットの招致に向けた会見で、北朝鮮が6カ国協議を通じ、核を放棄する確固たる意志を示し、核拡散防止条約(NPT)に加盟して合意事項を守れば、北朝鮮を「喜んで招く」と話したことがある。
 李大統領のこうした提案は北朝鮮による一連の武力挑発で緊張局面に陥った南北関係を転換させるための措置とする分析が出ている。韓国政府は1月に統一部報道官の論評を通じ、武力挑発や非核化問題に向けた当局間の会談を提案したが、北朝鮮はいまだこれに応じずにいる。 このため、李大統領の提案で、南北関係の転換を図り、南北首脳会談の条件をつくる一方、6カ国協議再開に向けた主導権も握りたいとの意図が含まれているとの観測だ。
 ひいては、李大統領が2009年にニューヨークで提案したグランドバーゲン(核問題の一括妥結)構想の延長線上にあるとも解釈される。同構想については米国や日本など6カ国協議当事国と協議を行ったが、北朝鮮が応じないまま、2010年3月に海軍哨戒艦「天安」沈没事件、同11月に延坪島への砲撃事件が発生して進展は見られなかった。
 一方、青瓦台(大統領府)の高官は、李大統領の提案と関連し、「現在、提案した南北非核化会談を通じ、北朝鮮が同問題に対する考えを明らかにすることが重要で、6カ国協議を通じ、グランドバーゲン式のロードマップに合意することを意味する」と説明した。
 また、2005年の6カ国協議共同声明には明記されなかったが、今は核プログラムの破棄時期が必要だと指摘した。そうなれば、国際社会が北朝鮮の非核化時期にあわせ、どのように経済支援や安全保障、信頼回復を進めるか、計画を立てられると説明。こうした流れで李大統領が「北朝鮮の明るい未来」と言及したとの見解を示した。

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