古里原発1号機(資料写真)=(聯合ニュース)
古里原発1号機(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル20日聯合ニュース】韓国水力原子力は20日、電源を供給する遮断器のトラブルで稼動を中止している釜山・古里原子力発電所1号機(設備容量58万7000キロワット、加圧軽水炉型)について、精密検査のため最低でも1か月運転を停止すると発表した。
 韓国水力原子力の金鍾信(キム・ジョンシン)社長が同日の記者会見で明らかにした。同社長は「精密検査をして安全に問題がないことを確認してから再起動する」と述べた。同原発の安全性への懸念が提起されていること、永久廃炉も論じられていることから、国民の意向を受け入れ、原発を停止させた状態で、教育科学技術部の精密検査を受け、政府と協議したうえで、再稼働すると説明した。検査には1か月以上がかかるという。
 また、古里1号機の遮断器のトラブルは軽微なもので、本来は再稼働の際に政府承認は必要ないが、国民の安全性への懸念が高まっているだけに、教育科学技術部、原子力安全技術院と再稼働の是非を協議する計画だと説明した。
 あわせて会見では、古里1号機に関する疑惑を釈明した。まず、1号機の非常発電機は1階にあり、津波に弱いという一部メディアの報道については、「非常発電機は激しく振動するため、すべて1階にあり、2階以上に設置することはできない」と述べた。古里1号機の蒸気発生器チューブが薄く、大型地震が発生すれば容易に壊れるおそれがあるとの指摘については、「蒸気発生器の電熱管は世界的に強度が立証された厚さ2ミリの特殊鋼でできており、損壊する蓋然(がいぜん)性はないとした。
 そのうえで、古里1号機の安全性について提起されている疑惑は事実ではなく、今回の精密検査は「国民の疑惑解消」のために行うものだと強調した。
 古里原発1号機は12日から運転を停止している。同機については釜山市の区議会や蔚山市の議会などが運転停止や閉鎖を求める決議を行っている。
 一方、水力原子力は日本の福島第1原子力発電所の事故の後、非常対応班を設置し、知識経済部などとともにすべての原発で安全点検を実施した。その一環として、日本で最も大きな問題となった、主要危機の浸水防止と非常電源の常時確保などに向けた対策を進めていると明らかにした。

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