移動通信基地局を設置している北朝鮮労働者=(朝鮮中央テレビ=聯合ニュース)
移動通信基地局を設置している北朝鮮労働者=(朝鮮中央テレビ=聯合ニュース)
【ソウル19日聯合ニュース】北朝鮮で総人口の2%にあたる43万人余りが携帯電話を利用しており、首都・平壌以外でも携帯電話加入者が増えるなど、北朝鮮住民の携帯電話利用が急増していることが19日分かった。
 エジプトの通信大手オラスコム・テレコムが発表した報告書によると、同社が北朝鮮逓信省と合弁で設立した会社「高麗リンク」に加入した北朝鮮住民は昨年12月時点で43万1919人となり、前年比で4.7倍増えた。売上高も急増し、前年比で156%増の6640万ドル(約55億円)となった。同社は北朝鮮で2008年12月に移動通信サビースをスタートした。
 加入者増加には低所得層向けの特別料金制度を導入したことが影響した。オラスコム・テレコムは昨年4~6月期に低所得層向けの料金制を導入した結果、9月は平壌以外での売上高が全体の約50%を占めたと説明した。
 若い層はテレビ電話サービスも利用している。報告書では7~9月期は若い層の需要に対応しテレビ電話サービスを開始し、利用率も高いとしている。ことしは新規の付加価値サービスをスタートする方針だ。
 高麗リンクは平壌に18店舗、平壌以外の大都市に8店舗を設け、14都市をカバーする333の移動通信基地局を設置している。北朝鮮全域の91%で携帯電話使用が可能になっている。
 これに対し、韓国統一部の厳鍾植(オム・ジョンシク)次官は最近開かれたフォーラムで、「北朝鮮の移動通信加入者数が昨年末時点で45万に達し、初期段階ではあるものの、基本的なインフラが整備されたとみられる」と述べた。

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