6カ国協議の韓国首席代表の魏聖洛氏(右)と中国代表の武大偉氏=30日、北京(聯合ニュース)
6カ国協議の韓国首席代表の魏聖洛氏(右)と中国代表の武大偉氏=30日、北京(聯合ニュース)
【北京30日聯合ニュース】韓国と中国の6カ国協議の首席代表は30日、北京で北朝鮮の核問題について議論したが、物別れに終わった。両国は今後、緊密に意見交換することで一致した。
 韓国の6カ国協議首席代表を務める魏聖洛(ウィ・ソンラク)朝鮮半島平和交渉本部長は同日午前、中国首席代表の武大偉朝鮮半島問題特別代表と会談を行った。会談は29日の韓中外相会談に続くもので、北朝鮮の核問題に関する両国の立場に変わりはなく、議論は平行線をたどった。
 会談に先立ち、武代表は外相会談で韓中関係や地域情勢などについて率直で幅広く議論したことを踏まえ、6カ国協議についての意見交換を期待すると話していた。
 会談で韓国側は北朝鮮のウラン濃縮計画(UEP)は明白な国連安全保障理事会の決議に反すると指摘、安保理での措置が必要との立場を示し、中国の理解と協力を求めた。これに対し、中国側は北朝鮮を刺激することで状況をさらに悪化させる恐れがあると難色を示し、従来の立場を崩さなかった。
 また、福島第1原子力発電所事故で放射性物質の流出に対する懸念が高まるなか、韓国は北朝鮮・寧辺の核施設も安全性を保障できないとあらためて指摘し、韓中間の協調を提案したが、中国は具体的な反応を見せなかった。
 6カ国協議の再開時期についても、韓国は北朝鮮の誠意ある措置を前提に南北対話を通じ、事前に環境を整えるべきだと強調したが、中国は6カ国協議の早期開催の必要性を力説した。
 特に、中国は北朝鮮が6カ国協議再開の条件としてきた国連の対北朝鮮制裁の解除や平和協定締結の主張を撤回するなど積極的な姿勢を見せているとして、南北対話と6カ国協議の並行実施を提案したという。
 これについて、韓国は北朝鮮が昨年3月の海軍哨戒艦「天安」沈没事件と同年11月の延坪島砲撃事件に対する納得できる対応がない限り、6カ国協議の再開は不可能との姿勢を強調した。

Copyright 2011(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0