【ソウル22日聯合ニュース】統一部の厳鍾植(オム・ジョンシク)次官は22日、北朝鮮の国内情勢について、「政治的不確実性と経済難、外部情報の拡散などの不安要因により、現在の北朝鮮の事情は金正日(キム・ジョンイル)総書記が権力を受け継いだ1990年代中盤より脆弱(ぜいじゃく)だ」との見方を示した。
 ソウルで開催された民族統一中央協議会永登浦区協議会の定期総会で行った講演で述べたもの。最近の南北関係の本質を把握するためには、南北関係の表面的な現象よりも北朝鮮問題の本質に迫るべきだと述べた。
 挑発と平和攻勢を繰り返すパターンは数十年間続いてきた北朝鮮政権の陳腐な戦術で、北朝鮮は過去3年間、その頻度と強度を高めてきたと指摘。北朝鮮のこのような態度の相当部分は複雑な内部事情によるものだとの見解を示した。
 厳次官は「このような北朝鮮の状況はわれわれに、南北統一に備え万全な準備が必要だということを示唆している。政府は不確実性に備え、統制可能な統一となるよう徹底的に準備していく」と述べた。
 また、北朝鮮の挑発にもかかわらず南北対話の門は常に開かれているとした上で、責任と誠意がある南北対話に向けては、韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件と延坪島砲撃に対する北朝鮮の謝罪と再発防止の確約、核問題に対する実質的な措置が必要だと重ねて強調した。
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