【ソウル18日聯合ニュース】韓国ソウルで「リトルトーキョー」と呼ばれる竜山区東部二村洞は、日常を維持しつつも、多くの日本人は母国の原子力発電所事故などの状況を見守りながら、不安を隠せない。
 リトルトーキョーの雰囲気は普段と変わらないが、実際に会ってみた日本人たちはこれまでない母国の大惨事に心を痛め、緊張に包まれていた。
 韓国生活を支援する外国人専用の住民センターのグローバルビレッジセンターで韓国語を学んでいる20代日本人女性は、「沈痛なムードではないが、日本人同士はロビーに集まり、お互いの家族の安否を確認し合っている。地元が被害の大きい地域ではなければ、安堵(あんど)する」と話した。
 特に、新年度の準備で忙しい3月にすべての機能をマヒさせる大惨事が発生し、予定していた計画を取り消すことが続出していると日本人はいう。
 カベナントチャペル日本人教会の三輪修男牧師は、「普通3月は春休みがあり、多くの日本人が一時帰国するが、今回はどうすればいいのか皆心配している」と説明した。
 グローバルビレッジセンター長の石原有希子さんによると、大半の日本人は春休みを利用した帰国を取りやめた。「残念だが、今、日本に戻れば邪魔にしかならないとの反応がほとんどだ」という。
 日本に戻って力になりたい気持ちでいっぱいだが、現実的にできることがなく、被災者のための募金活動でもどかしい気持ちを慰めている。
 グローバルビレッジセンターには被災地を支援したいという在韓日本人の問い合わせが殺到しており、このほど、「宮城県ソウル事務所と大韓赤十字社に義援金受付窓口が設けられた」という案内を電子メールで発送した。
 被災地に家族がいる日本人の表情には安堵と不安が入り交じっている。センター前で会った15歳の日本人少年は「お父さんが地震当時、宮城県にいたが、無事で何より。日本に戻る予定が少し遅れたが、早く会いたい」と話した。

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