【ソウル28日聯合ニュース】北朝鮮が金正日(キム・ジョンイル)総書記の後継者、三男の正恩(ジョンウン)氏をたたえるとみられる新曲を紹介し、注目を集めている。
 朝鮮中央通信は28日、27日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」が「朝鮮青年行進曲」という歌を掲載したとし、この歌の楽譜と歌詞を紹介した。歌詞に「金将軍の周囲に集まろう」という部分があり、正恩氏を偶像化し、後継体制づくりを強固にする狙いがあるとみられる。
 また、北朝鮮では金総書記を「将軍さま」と称するが、この歌の歌詞に出てくる「金将軍」は、「さま」が付いていないため正恩氏を指しているのではないかとみられる。「金将軍」という表現が正恩氏を意味するのであれば、これまで「青年大将」「金大将」と呼ばれていた正恩氏の呼称が「将軍」に格上げされたとの見方も可能だ。
 これまで正恩氏をたたえる歌として対外的に知られている曲は「パルコルム(足取り)」しかない。北朝鮮は2009年1月、正恩氏を事実上の後継者に内定した直後に「パルコルム」を発表し、住民に学習させた。「パルコルム」の歌詞には正恩氏を象徴するとされる「金大将」や、金総書記の誕生日(2月16日)を示唆する「2月の偉業を受け継いで」などの表現があり、後継者の決定を暗示している。
 また、労働新聞は28日付で「青年らは朝鮮青年行進曲を高らかに歌い、昨今の大高潮激戦で先軍青年前衛の栄誉を轟かそう」と題した社説も掲載した。

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