カイロに到着した韓国人ら=25日、カイロ(聯合ニュース)
カイロに到着した韓国人ら=25日、カイロ(聯合ニュース)
【ソウル25日聯合ニュース】情勢が緊迫するリビアから韓国人の出国が相次いでいる。政府がチャーター機2機を投入し、建設会社社員らの陸路移動も続いている。
 国土海洋部は25日、リビア在住韓国人の輸送のため投入したエジプト航空機「B777」1機が、198人を乗せ25日午後3時45分(以下韓国時間)にトリポリ空港を離陸し、午後6時20分にエジプト・カイロに到着したと明らかにした。当初は260人が乗る計画だったが、60人余りが韓国に直航する大韓航空チャーター機に搭乗することを希望した。都泰鎬(ト・テホ)中東対策班長は「トリポリ空港の混雑のためやや離陸が遅れたが、韓国人198人は無事カイロ空港に到着した」と話した。
 大韓航空チャーター機も25日午前零時5分に予定通り仁川空港を出発し、同午前11時5分にローマ空港に到着した。リビアからトリポリ空港着陸許可を受け、午後11時ごろトリポリに向かう計画だ。
 一方、陸路での出国は、工事現場がトリポリから遠い業者を中心に、エジプトやチュニジアに向かうケースが最も多い。
 北東部デルナの現場にいた建設会社社員らは、前日に39人がカイロに移動したのに続き、残っていた14人も車でエジプト国境を通過した。ベンガジ所在の大宇自動車販売社員3人も車でエジプトに移動した。
 ベンガジに近いグッバで住宅建設工事を進めていた現代エムコは、韓国人社員89人のうち40人余りと外国人労働者900人全員がバスやトラックに分乗しカイロに移動する計画だ。今現在、安全面に危険が生じているわけではないが、工事続行が困難な状況となっていることから、ひとまず中断し、一部社員だけを残す計画。現地住民らとともに警備隊を組織し、工事現場と装備を管理する。
 リビア南部ゼンタンで大規模住宅事業を進めていたISU建設は、韓国人社員35人のうち13人が前日夜にチュニジア国境を超えた。同社は現場管理に必要な7人を残し、残る15人と第三国出身労働者400人余りを同日中にチュニジアに移動させる方針だ。
 このほかの地域でも、韓国企業の社員らが続々出国している。ベンガジ港から韓国企業社員24人がトルコの旅客船で移動していることが確認された。ベンガジで送電線路工事を行っていた現代建設社員らも船での出国を準備している。
 ただ、大宇建設と現代建設は大型発電所工事の現場警備が徹底できておらず、出国計画は立てているが、今のところ実行する動きはないと伝えられた。

Copyright 2011(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0