【サンパウロ25日聯合ニュース】現代自動車はブラジルサンパウロ州のピラシカバで25日、同社ブラジル工場(Hyundai Motor Brazil)の起工式を行った。
 中南米地域初の完成車生産基地として、中南米市場攻略の拠点となる同工場の建設には、6億ドル(約491億円)が投じられる。来年11月から年間15万台の生産体制に入る予定だ。現代自は米国、中国、ロシア、インド、チェコ、トルコ、ブラジルと海外に7つの工場を構えることになる。特に、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)4カ国すべてに完成車生産体制が整う。
 起工式には、辛鐘雲(シン・ジョンウン)副会長をはじめ現代自役員らと協力メーカー関係者、朴上植(パク・サンシク)駐サンパウロ総領事、アルキミン・サンパウロ州知事、ネグリ・ピラシカバ市長ら両国政府と財界関係者、ブラジルおよび中南米地域のディーラー、300人余りが出席した。
 辛副会長は、あいさつで「現代自は韓国からともに進出する協力メーカー8社とともに、ブラジル自動車産業と経済発展に寄与していく」と抱負を示した。新工場建設を通じ、最高品質の車両を生産・販売し、ブラジルの消費者により信頼される企業になるよう努力すると述べた。
 現代自は小型ハッチバックモデルの生産など、ブラジルをはじめとする中南米市場の需要の特性に合わせた現地化戦略を強化していく計画だ。特にブラジル工場では、ブラジル国内で浸透している、ガソリンとエタノールのどちらも燃料として使える「フレックス燃料車」を生産する予定。
 ブラジル自動車製造業者協会(Anfavea)は、2015年までに世界3位の自動車市場に成長すると見込まれるブラジルに現代自が生産拠点を確保したことで、欧米メーカーがリードしてきたブラジル市場の構図にも変化が訪れるだろうと評価した。
 サンパウロ州は港湾や高速道路など物流基盤が整っているだけでなく、フォルクスワーゲン、ダイムラー、トヨタ自動車、ホンダなど世界の完成車メーカーが進出しており、自動車部品産業が特に発達している。

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