【オマーン・サラーラ27日聯合ニュース】ソマリアの海賊に乗っ取られ韓国軍清海部隊により救出された三湖海運所属の化学物質運搬船「三湖ジュエリー」の船長が、近距離から海賊の銃乱射を受けた可能性が高まっている。船長は現在も重態でオマーンの病院に入院している。
 オマーンに派遣された韓国医療陣、亜州大学の外傷センター長は27日、取材陣に対し、船長の右脇腹から上腹部にかけ3か所、左腕、尻左側、右太ももに各1か所の計6か所、銃傷を確認したと伝えた。数発の銃弾がまだ体内に残っているという。腹部の銃傷のうち2か所は、1発の弾丸が貫通しできたものだとの見方も示した。ただ、銃傷は「少なくとも6か所」とし、具体的な数は示していない。

 船長は当初、4発の銃撃を受けたと伝えられていた。これを上回る数の銃傷が見つかったことから、海賊は船長に向け近距離からAK47小銃を乱射した可能性が高い。皮ふの破裂や負傷の程度が深刻なため、正確には銃傷が何か所になるのか、判別は容易ではなく、銃傷の数が作戦直後の情報より増えたとは断言できないという。
 韓国軍合同参謀本部によると、船長は救出作戦当時、ほかの船員らとともにブリッジの上で布団を被っていたが、海賊に見つかり、近距離から銃弾を受けた。銃を撃った海賊は身柄が拘束された。
 一方、事件を受けオマーンに派遣された政府の迅速対応チームは、船長が入院している病院の院長に李明博(イ・ミョンバク)大統領の激励の書簡を伝達。治療に最善を尽くすことを要請した。院長は書簡に謝意を示し、船長が健康を回復できるよう最善を尽くすと約束した。
 李大統領は書簡で、「韓国の全国民が船長の全快を切に祈っている。オマーン最高の医療スタッフを有する病院の助けで船長が早期に健康を回復できるものと信じている」と述べた。

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