【ソウル16日聯合ニュース】世界金融危機が発生した2008年下半期(7~12月期)以降、韓国のウイスキー市場が冷え込んでいるが、唯一「21年もの」の販売量は急増している。不況で極度に自制していた消費者が、不況克服後に前よりも高級なものを求める、いわゆる「補償心理」によるものと分析される。
 酒類業界が16日に明らかにしたところによると、年初から9月末までに韓国で販売された21年ものウイスキーは1万9992箱(1箱は750ミリリットル入り12本)で、前年同期比11%増を記録した。同期間に191万4167箱が売れたウイスキー市場全体の成長率1%を大幅に上回った。
 21年ものウイスキーが2けた成長を記録したのとは対照的に、6年ものは5%、12年ものは1%、17年ものは2%程度にとどまっている。
 韓国ウイスキー大手のペルノ・リカール・コリアの販売量をみても、21年ものの躍進が目立つ。同社の主力製品「インペリアル」の場合、21年ものは年初から9月末までで694箱を売り上げ、前年同期比206%増を記録した。同期間に12年ものと17年ものの販売増加率は、それぞれ9%と18%にとどまった。
 同社のラペール社長は、「アジア通貨危機(1998年)前の韓国での主流ウイスキーは6年ものだったが、危機を乗り越えてからは12年ものへと高級化した」と話す。ことし21年ものが売れているのも、世界金融危機後の消費者の補償心理が大きく影響したようだと説明した。
Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0